□活動方針□
更新履歴 2016/06/8現在


 

 

2016年度 活動方針

1.   憲法改悪に反対し、憲法理念を実現する取り組み

日本国憲法は、前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないよう決意」し、
9条で「戦争の放棄・戦力の不保持・交戦権の否認」を、第3条「基本的人権」や第10条「最高法規」で「基本的人権の本質・普遍性・永久不可侵性」を定めています。平和フォーラムは、この憲法理念の擁護と実現、人権・民主主義の国際的確立をめざすとしています。

安倍首相はすでに「緊急事態条項」追加などを口実に憲法の明文改憲に言及しています。安倍政権の憲法破壊・戦争国家への道に踏み込む暴走に対して真正面から対決し、 参議院選挙での改憲勢力の「3分の2確保」を阻止し、政策転換を実現しなくてはなりません。

平和フォーラム・「戦争をさせない1000人委員会」(以下「1000人委員会」)は、「戦争をさせない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」を中心とした大きな枠組みで、さまざまな集会や 「戦争法廃止を求める2000万人統一署名」などに全力で取り組むとしています。同時に「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」や超党派の議員連盟「立憲フォーラム」、全国の「安保法制違憲訴訟」団などとの連携を深め運動の拡大を図っていくとしています。

大阪平和人権センターは、平和フォーラム・「1000人委員会」に結集して、憲法改悪と歴史認識修正主義の具体化をめざす安倍政権を許さず、憲法前文と9条の非戦・平和主義、基本的人権などの憲法理念の擁護と実現をめざし、「1000人委員会」の運動を大阪において積極的に展開し、以下の取り組みを進めます。

@     安倍政権と「日本会議」などの憲法改悪の動きに対抗する憲法理念の実現・立憲主義の確立をめざし、
「戦争法」廃止、日米軍事体制と沖縄・全国の基地強化・自衛隊増強に反対し、「戦争させない1000人委員会・大阪と連携して、平和フォーラム・1000人委員会とともにさまざまな取り組みを進めます。

A     紛争の種を世界にばらまく「防衛装備移転三原則」を認めず、
 「特定秘密保護法」の廃止を求め「共謀罪」の新設に反対し、「軍事力による平和」という逆行した流れを許さない、
 「平和基本法」の確立、「非核三原則」の堅持、自衛隊の海外派兵禁止、在日米軍基地の縮小・撤去などを求める取  り組みを全国の運動とともに進めます。

B    「憲法・平和」の集会や学習会等を開催し、第53回護憲大会(20161112日(土)〜14日(月)、富山市で開催)に参加します。

 

2.在日米軍再編と「戦争する国づくり」に反対する取り組み

2016年の防衛費予算は過去最大の5541億円に達し、政府が進める軍備増強路線が戦争法制の成立と相まって、歴代自民党政府の安全保障政策であった専守防衛から大きく逸脱し、南西諸島での自衛隊強化を柱に「総合起動防衛力」構想を推進するとしています。

これは中国の海洋覇権の強化に対抗し、アジア太平洋戦略を重視したアメリカの政策に呼応するための措置です。また防衛相のシビリアンコントロール(文官統制)が防衛省設置法改正に伴い改められたことは大きな問題です。そして、「防衛装備移転三原則」の閣議決定以降に新たに発足した「防衛装備庁」が窓口になり武器や技術の輸出や購入、他国との共同開発が積極的に進められ、防衛産業の奨励・保護をしようとしています。

安倍首相の主張する「積極的平和主義」は、対立を煽り民族と国家間の憎悪を生み出し、深刻な武力対立を引き起こすものです。しかし、その政権を批判するメディアに対して放送法を盾に「偏向報道」と圧力をかけ、電波法に基づいて電波停止を命ずる可能性に言及しています。まt、憲法「改正」をめざす安倍首相と歩調を合わせ、「日本会議」やその加盟団体の神社本庁は改憲の国民投票運動に向けた名簿作りと位置づけた署名運動を展開しています。

沖縄辺野古問題で国と県が裁判所の「和解条項」を受け入れたことは、工事を一時中断させるまで国を追い込んだ勝利とも言えますが、安倍政権の頑なな姿勢は変化しておらず、今後も厳しい闘いが予想されます。辺野古新基地建設を阻止する闘いは、法治主義・地方自治・民主主義を取り戻す闘いでもあります。

 平和フォーラムは、「戦争法案」廃案の闘いで構築した市民の共闘の力を大切に、「戦争をさせない1000人委員会」の運動を中心に据えて、憲法の改悪阻止、戦争法廃止に向けて総力を挙げて取り組むとしています。また、沖縄での選挙で繰り返し示された「オール沖縄」の意思を再び圧倒的勝利で示し、沖縄の「平和運動センター」、「島ぐるみ会議」、「県民会議」などと連携して辺野古新基地建設工事の中止、普天間基地の即時返還を求めて、全国連帯の取り組みを進めるとしています。

大阪平和人権センターは、平和フォーラムに結集し、以下の取り組みを進めます。

@     安倍政権の進める集団的自衛権行使を具体化する「戦争法制」の廃止をもとめ、 「戦争のできる国づくり」・憲法改悪への道に反対し、近畿・全国と連帯して「戦争をさせない1000人委員会・大阪」の運動を市民とともに進めます。

A    オスプレイ配備(沖縄・佐賀など)と全国での低空飛行訓練拡大に反対し、沖縄普天間基地の即時返還・固定化反対と辺野古新基地、東村高江のヘリパットや南西諸島の基地建設を許さない闘いに引き続き取り組むとともに、全国各地の在日米軍再編・強化に反対します。

B     特定秘密保護法の廃止を求め、「防衛装備移転三原則」に基づく武器輸出・技術移転に反対します。
 
日米韓・太平洋地域の軍事協力と自衛隊による市民生活への浸透に反対します。
 
在日米軍の事件・事故を許さず、日米地位協定の抜本的改定を求めます。

C     日米合同軍事演習と滋賀県あいば野PAC3配備・京丹後市のXバンドレーダーの配置に反対します。

D 平和商業港である大阪港の軍事利用に反対します。米軍艦の大阪港入港に反対します。

E 「沖縄平和行進」に積極的に参加します。

 

3.核と戦争のない社会をめざす取り組み

イランとの核合意の成立など核軍縮に関する重要な進展があったものの、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の4回目の核実験(16日)に象徴されるように、世界の核状況の危機状態は続いています。

MOX燃料は核兵器に転用しやすく核査察の対象ですが、日本政府は玄海原発のプルトニウムを「使用済み」としていることは核拡散防止条約への重大な違反行為です。韓国は日本と同じ再処理の「権利」を主張、米韓原子力協定が延期状態にあります。最近、台湾も使用済み燃料の再処理を計画していると報道されました。これらは、東北アジアの非核化に大きな影響を及ぼしています。

 核兵器保有国を含め世界中でプルトニウムや濃縮ウランなどの核兵器物質の余剰が問題になる中、その増産を進めるインドやパキスタンは、唯一の枠組み条約であるNPTに入らないまま、核軍拡競争へ進もうとしています。その情勢下での日印原子力協定は、原発輸出の問題のみならず、核拡散の問題で、これまで被爆国として維持してきた日本の外交姿勢を一変させる重大な問題です。

 平和フォーラム・原水禁は、連合、核禁会議とともに核廃絶の署名や核保有国の大使館への働きかけなど引き続き取り組みを進めるとしています。また、今年度の71周年原水爆禁止世界大会の内実を豊かにしていくことや高校生平和大使(16都道府県22人選出、ジュネーブの国連欧州本部訪問や134万筆の署名などの活動)の支援強化に取り組むとしています。
 

大阪平和人権センターは、平和フォ−ラム・原水禁に結集して、以下の取り組みを進めます。

@     「原水禁・連合・核禁会議3団体での核兵器廃絶に向けた原水禁運動の強化」を支持し、世界の核兵器廃絶運動との連帯・連携を進めます。

A    平和市長会議が提唱している「2020ビジョン」に賛同します。

B    7月大阪府内地域で「被爆71周年―非核・平和行進」を地域平和連帯会議主体で取り組みます。

C    東北アジアの非核化構想実現をめざすことと、非核三原則の堅持を確認し法制化に向けた議論と行動に参加します。

D    「被爆71周年原水禁大会」(8月4〜6日「ヒロシマ大会」・8月7〜9日「ナガサキ大会」)へ積極的に参加します。(福島大会は、7月下旬)

 

4.東アジアの非核・平和確立に向けた取り組み

 昨年4月、安倍首相は米国議会でアジア・太平洋戦争の加害責任には触れず、「積極的平和主義」のもとで米国との軍事同盟を強化すると表明しました。先の大戦を「アジア解放の戦争」ととらえ、東京裁判と日本国憲法を否定する「日本会議」に多くの閣僚が所属する安倍内閣が一方で日米同盟強化を基本方針に掲げています。


 12月には日韓両外相会合で、「日本政府は責任を痛感し、心からお詫びと反省の気持ちを」と言いつつ、財団事業を実行することで日韓両国にある「慰安婦」という歴史事実は今後一切両国の外交課題とせず、取り上げないことが表明されました。日韓合意にはアジア戦略において日米韓軍事同盟が重要との米国の思惑が強く影響しています。平和フォーラムは、両国民が歴史的事実を共有化し、その理解のもとで友好と協調の相互関係を構築することが求められており、侵略戦争を遂行した日本が、その反省のもとで作り上げたアジア諸国との約束ともいえる憲法の平和主義を守り続けることだとしています。


 北朝鮮の核実験やミサイル発射実験などと大規模の米韓軍事演習と対話拒否の姿勢がアジアの緊張を高めています。平和フォーラムは、キューバとの間でおこなった国交回復への努力を、米国は東アジアの安全保障のために米朝間においても取り組むべきとしています。また、平和フォーラムは、「戦後70年―新しい東アジアへの一歩へ!市民連帯」の組織をいかし、歴史認識をめぐる課題での学習会を積み重ね、「日朝国交正常化連絡会」とともに地道な取り組みを続けるとしています。
 

大阪平和人権センターは、平和フォーラムと共に、次のような取り組みを進めます。

@     東アジア近隣諸国との平和と友好に向けた対話と協調の取り組みと、「新しい東アジアの関係構築」に向かう取り組みに協力します。

A     大阪は、戦後日本の中でも様々な形で地道に活動してきた歴史的蓄積をもち、
在日コリアンとの多様なネットワークがあります。大阪の広い情報発信と連携します。

B     2002年日朝平壌宣言の趣旨に沿い、日朝国交正常化に向けた交渉再開・対話を求める
 「日朝国交正常化全国連絡会」を中軸としたとりくみに協力します。

 

5.脱原発社会の実現に向けた取り組み

 福島原発事故は、子どもたちの甲状腺問題、労働者の被曝の増大、汚染水の漏えい、中間貯蔵施設問題、帰還と補償打ち切り問題など課題が山積し、いまだ事故の収束の見通しが立っていません。被災者に寄り添い、不安解消や補償、医療の充実が必要です。「県民健康調査」は、県民の「不安」に応えたものになっておらず、長期にわたる公的なケアと医療面・経済面のサポートが求められます。 

大津地裁の高浜原発3・4号機運転差し止め決定が指摘したように、再稼働には安全性の説明や避難訓練の実効性が問われ、当該自治体・30キロ圏内自治体と住民の合意が鍵となり、再稼働反対の働きかけの強化が必要です。また、安全と経済面から問題ある老朽原発の延長は、さらに活断層の過小評価や耐震性にも大きな問題をはらんでいます。 

プルサーマル計画や高速増殖炉開発のとん挫などにより、核燃料サイクル政策自体がすでに破たんしており、プルトニウム利用の見通しが全く立たない状況です。運営主体の議論と同時に「新もんじゅ訴訟」の支援ともんじゅを廃炉に向けた取り組みの強化が必要です。高レベル放射性廃棄物の問題はいまだ解決の目途も立っていません。危険な廃棄物のゴミ捨て場を安易につくらせないことが重要です。 

政府は、各国との原子力協定を積極的に推進する政策をとっていますが、核拡散問題とともに原子力施設がテロの標的にされる時代になっている危険性を十分に考えなくてはなりません。 

  

 大阪平和人権センターは、原水禁・平和フォーラムに結集し、原子力政策の転換と脱原発の取り組みを進めます。 

@     川内・高浜と伊方の原発再稼動と新増設の動き、原発輸出に反対します。 

A 「もんじゅ」の国の政策の動きを注視しつつ、廃炉へ向けて引き続き取り組みます。 

B 平和フォーラム・原水禁の「さよなら原発アクション」に参加するともに、
  福島事故の課題や脱原発についての様々な学習活動に取り組みます。 

C 原水禁のヒロシマ・ナガサキの被爆者の残された課題解決への取り組みと
  「原発事故子ども・被災者支援法」の具体化と内容の充実を求める運動に協力します。 

D 六ヶ所村再処理工場の建設・運転とプルサーマル計画反対、高レベル放射性廃棄物処分場誘致反対、
  老朽化した原発の廃炉を求める運動、プルトニウム利用政策の転換を求める取り組みに参加します。
  東海村からもんじゅへの核燃料輸送監視行動をフォーラム平和関西ブロックに結集して取り組みます。 

 

6.偏狭なナショナリズムを許さず、多文化・多民族共生社会に向けた人権確立を

 2015年の中学校用教科書は検定制度の見直しを受けて、すべての出版社で日本政府の政治姿勢を反映し、今年の高校用の検定結果でも顕著な傾向を見せています。自由社版歴史教科書は、歴史事実を都合よく歪曲し、個人の上に国家が存在するとの国家主義的教育の立場で、育鵬社版歴史・公民教科書も個人主義を否定し、アジア・太平洋戦争を肯定し加害の責任を矮小化するような記述になっています。「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は、地方議会・議員から教育委員会や採択地区協議会に育鵬社教科書採択へ巧みな圧力を強め、大阪府では、日本会議の会員が経営する会社で社員に展示会での意見表明を命じた問題が表面化しました。


2018
年から「特別の教科」になる「道徳」は安倍政権の「愛国心」教育の導入の方向で策定されています。道徳には学術的基準がなく「内心」の問題として様々な捉え方が存在します。「内心の自由」は民主主義を規定する基本的な権利で、何人も踏み込むことは許されないものです。また、自民党は教特法を改正して、教員の政治的中立の強化と政治的行為の制限違反に罰則を科すこと、高校生や若者の政治活動に一定の制限をかけることを目論んでいます。教科書採択に政治的介入を行い、一方で教育現場に徹底した「政治的中立」を求めることは許されません。

国連は、朝鮮学校への「高校無償化」適用除外、外国人技能実習生制度、ヘイトスピーチ、性差別などの人権問題に是正勧告を出しています。2016年には女性差別撤廃委員会から勧告が出ましたが、政府は真摯に向き合おうとしていません。朝鮮学校に補助金を支給している地方自治体に中止を求める通知まで出しています。当事者と支援者の運動が全国各地で行われ、裁判闘争に取り組んでいます。
 
 平和フォーラムは、外国人労働者や難民の人権問題、取り調べの可視化問題、「共謀罪」制定の動き、「障害者差別解消法」の今後の課題(昨年、障害者権利条約が批准され、障害者雇用促進法改正法も41日施行され、しょうがいのある労働者に対する合理的配慮は法的義務となり、労働組合が代理人となって会社と交渉し、大阪府労働部での調停を担当)、国連の女性差別撤廃委員会から指摘される課題等に積極的に取り組むとしています。


大阪平和人権センターは、平和フォーラムに結集して取り組みを進めます。


@ 自由社版や育鵬社版の採択に反対し、攻撃に抗した取り組みに協力し、採択地区の小規模化、地域や学校現場の声を反映した学校単位での教科書採択を求めます。


A 朝鮮高校の授業料無償化と大阪府・市の朝鮮学校への補助金の全面復活を求める取り組みに
  引き続き連携します。


B 大阪府・市などの強引な評価手法による職員・教職員の管理を進める「条例」の撤廃を求め、
  「愛国心」・「日の丸・君が代」の強要・強制することと、
  「競争・成果主義」による人権侵害に反対します。
C 在日定住外国人の権利確立、在日外国人の教諭採用を求め、国際人権諸条約・選択議定書の批准促進に向けた取り組みに協力します。


D「障害者差別解消法」の当事者団体の取り組みに協力します。 「取調べ全面可視化法」実現と狭山差別裁判の再審実現に向けた取り組みに協力します。


E 「男女共同参画第3次基本計画」の実効化と女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める取り組みに協力します。


F 日本の先の大戦への反省と残されたさまざまな戦後課題や 多文化・多民族共生社会の実現に向けた施策の充実を求める取り組みに協力します。

 

7.組織・活動の活性化に向けて

 

世界的な転換期と政権交代の実現というなかで、平和・人権の求められる課題に対応して、
運動の前進をめざします。運動課題を重点化し、あわせて、政策要求課題の実現をめざします。

@ 機関運営は、会則をふまえ、常任理事会の定期開催と充実化をはかります。

A 府内非核・平和行進など、府内7平和人権地域組織と連携し、代表者会議を開催します。

B 加盟団体の情勢・課題認識の共有化、意思統一をはかるため、
  「原水禁大会結団集会」など、適宜、活動者集会や学習会を開催します。

C 発文書・情報発信体制:平和フォーラム・原水禁などからの各種情報を提供します。

D 平和フォーラム・原水禁や、フォーラム平和関西ブロックとの連携をはかります。

E 各種平和・人権・反原発等の市民団体と連携をはかります。

F 財政確立に努め、組織の拡大に努力します。